中国の漢方医学では、汗の出方、汗の出る場所などによって、効果的な漢方薬を処方してくれます。
漢方薬は薬ではないので軽く見られがちですが、症状に合ったものものを見つけられれば、手掌多汗症に対してもかなりの効果か見込めます。
手掌多汗症に対する漢方薬としてよく使われるのが、「黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)」、「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」、「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」などです。いずれの漢方薬も、手掌多汗症などの汗の症状に対する発汗の調節作用があります。
黄耆建中湯は、一般的に虚弱体質で、疲れやすく、寝汗を多くかく人に対して処方される漢方薬で、防已黄耆湯は、皮膚の色が白く、むくみやすい人に多くみられる多汗症を対象とし、疲れやすく尿の出方が悪い人に多く処方されます。また、十全大補湯は、大病の後や、慢性の病気があって、疲労、衰弱しているときの寝汗の悩みに効く漢方薬とされています。
また、精神的、神経的な要素が大きく関わっている手掌多汗症に対しては、精神的な安静をもたらす効果のある、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」、「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」などの漢方薬が処方されます。
補中益気湯は、消化機能が衰え、著しく体力が落ちている時の多汗症に効果があるとされ、柴胡桂枝乾姜湯は、虚弱体質で神経過敏な人で、気持ちが高ぶり頭皮に汗が多いときに処方さる漢方薬です。
もし漢方薬に興味を持たれたら、一度漢方の専門医に相談してみてはいかがですか?
→ 手掌多汗症の基礎知識について 目次へ → 手掌多汗症対策室はココ!!トップへ
|
|